背の高いチェア、低いチェア。

それぞれのチェアの違いというものは樹種であったり、アームの有無であったり座面の仕様であったり、と様々です。

見た目にも違いがわかり、座り心地の差がでるもののひとつとして「背の高さ」というものがあります。

オフィスなどで使われるデスクチェア、ワークチェアと呼ばれるような椅子はヘッドレストやリクライニング機構が備わっていたり、ランバーサポートという腰回りのサポートをしてくれるような機能が調節できたりと多機能なものが多いですが、木でできているダイニングチェアに関しましては構造上細かな機構を内蔵することが難しい反面、そういった機構が壊れることが少ないので長く使うことができます。

では、木の椅子、ちょっとみてみましょう。


CH-0069 ダイニングチェア

こちらの背の低いチェアと

 


CH-0044 ダイニングチェア

こちらの背の高いチェアを比較してみます。

 

数字上では、

上の背が低いチェアが710mm、背の高いチェアが920mmと200mm以上差があります。直接比べてみますと、

うしろ姿ではこのような差に。

横から見ても、その差は歴然です。

左の背の高いチェアの方が、傾斜がかって見えますが、下の写真にある通り、座った時の体のラインはそれほど違いはありません。

それでは、座ってみます。

背の高いチェアは、背中の肩甲骨のあたりまでしっかりと支えてくれますので、体重をかけて身を任せるような姿勢でリラックスできそうです。座り心地としてはとても気持ち良く身体も楽です。

ちなみにこのチェアですと、背中を支えるスポーク状のオーク材がよくしなり、バネのように体にフィットしてくれる感覚があるので非常に快適です。

 

対して、背の低いチェアは、腰のあたりを支えてくれる形になります。座り心地はライトで、立ち座りなどが気軽にできる印象です。

こちらのチェアは削り出した背の一番上の部分、笠木(かさぎ)が身体にフィットしてくれますので、長時間座っていても背中が痛くなるようなことは少ないかと思います。

 

そして、背の高さの差はそのまま重さの差にもなります。

部材の量が違うために、椅子の重さにも多少影響します。テーブルへの出し入れは背の低いチェアの方が、比較的、軽くて楽です。

ただ、両手で背を持って、差し込むような姿勢をとる場合は、胸のあたりで背を持つことができる形状の差から、背の高いチェアも動かしづらいということはありません。

背の高さの差による座り心地の差は、体格などの個人差もありますが、好みによる部分は大きいでしょう。様々なチェアを実際に座り比べてみて、背の高さの差による違いに注目して好きなチェアを探してみるのも楽しいですね。

さて、座り心地も大切ですが、テーブルと合わせた時にどのように見えるか、ということも重要です。椅子は座っている時間よりも、テーブルに差し込まれている時間の方が長い場合も多いので、その姿もみてみましょう。

背の高いチェアの場合、天板面よりも、随分とはみ出てきます。国産のダイニングテーブルの標準的な高さが700mmであることから、概ね200mmほど天板面から背の立ち上がりがあります。対しまして背の低いチェアは、天板面とほぼ同じ高さの背を持つので、飛び出てきません。

背の高いチェアは存在感があり、木の家具があるお部屋の雰囲気を作ってくれます。横のラインが強調されがちなテーブル周りに縦のラインを加えてくれるチェアはデザイン的に面白い要素としてコーディネートに取り入れられます。

また、このチェアの場合はスポーク状の背のおかげで天板の端の部分が見えます。一枚板や耳付きの天板であれば、せっかくの耳の部分(立木の時の皮の部分)を隠すことがありませんので、その魅力を存分に楽しめます。

それとは逆に、見た目上すっきりと見えるのは背の低いチェアだと言えるでしょう。お部屋を広く見せる効果もありますし、例えば洗濯物を持ってテーブルの近くを通るときに、動線の邪魔になりません。

背の高さによるメリット、デメリットは一長一短、どうやら、すべての方に絶対こちらがオススメ!というのは難しいようです。

ご自分に合った座り心地、ご自分の生活スタイルにあった様式、なによりお好きなデザインのチェアを探しに、実際に座ってみることをお勧めいたします。是非たくさんのチェアに座ってみて、感じてみてください。

一枚板のテーブルの価格差はどこにある?

木の魅力をそのままに表現した一枚板。
自然が作り出した芸術ともいえる美しさ・迫力からなる存在感は、多くの人々を魅了します。

そんな一枚板のテーブルについて、よくご質問いただくことがあります。
それは価格の違いについて。
「こっちのテーブルの方が小さいのに、大きなテーブルよりも価格が高いのはなぜ?」などなど。

実は一枚板の価格は、一般的なテーブルとは少し違った決め方がされることがあります。
その理由を知ることで、一枚板選びがもっと楽しくなると思いますのでご紹介します。

1.状態
木には成長過程で付いた傷や節、割れなどがあります。
一般的なテーブルの場合は、これらの部分を取り除くことは可能ですが、一枚板の場合はそれができません。

そのため、仮にまったく同じ板が2枚あったとすると、それらの有無によって金額は変動してきます。もちろん節や割れなどがない方が市場価値は高くなりますが、それ自体が木が途方もない時間を生きてきた証であり、表情の一部として捉えることもできるため、一枚板の場合は価格に変動はあっても一概に欠点とは言えません。好みにあわせてお選びいただければと思います。

2.サイズ
一枚板のテーブルの場合はダイニングテーブルに必要なサイズをとるためには少なくとも樹齢100年以上は必要になります。
特に大きなサイズほど数は少なくなるため、非常に価値が高まります。
また幅・奥行きに加えて、厚みも価値に影響を与えます。幅・奥行きが同じサイズでも厚みがあるほど一般的に価値は上がります。

3.杢
上記2つはある程度予想がつく内容でしたが、この「」はあまり知られていないかもしれませんね。
簡単に説明すると、杢とは木目とは別に現れる模様のようなもので、自然から様々な影響を受け不規則に生成した木によく見られます。
杢にはたくさんの種類があるのですが、一枚板で杢が比較的多くみられる木はトチです。

トチは写真の「縮み杢」を非常に多く見ることができます。

残念ながら写真ではうまく表現できないのですが、実際にこの部分をご覧いただくと、陰影がついて本当に立体になっているのか錯覚するほどです。こういった杢は装飾的価値があるとされています。

4.その木ならではのポイント
木にはそれぞれ違う特徴があります。それは色合いだったり木目だったりといろいろですが、たとえばトチの場合は色合いに影響されます。
トチの色合いは大きく分けると「金色のような光輝く色合い」「白く光る色合い」「赤みを含む色合い」に分けられますが、トチは白い部分に高い価値があるとされています。 特に全体が白い「白トチ」はとても価値があり、なかなかお目にかかることはできなくなっています。

たしかに綺麗ですね。

光り輝くようなトチも人気があります。

モンキーポッドは比較的木目がはっきりしたものと白太(両端)のコントラストが強く明るい色のため、白太が綺麗なものが人気です。
モンキーポッドに関しては天板の数が多いため、現在はそこまで価格に影響を与えるわけではありませんが、今後数が少なくなれば価格にも影響を与えるかもしれません。

以上のことを総合的に判断し一枚板は価値が決められるため、中には小さいサイズの一枚板が大きなサイズの一枚板より高くなるケースもでてきます。より綺麗で厚みもあり杢が入っていれば、小さいサイズでも高くなるということですね。

一枚板の性質として世の中に一点しかないこと、一枚一枚の印象が大きく異なることから、さまざまな要因によって価格が決まるということが以上のことでお分かりになると思います。もちろん大半はサイズと綺麗さによるのですが、こういった細かな部分にこだわって一枚板のテーブルを選んでみるのも面白いと思います。

最後に余談ですが、接ぎ合わせのテーブルに使用する板には等級(グレード)があります。
これは国産/輸入材、広葉樹/針葉樹など、それぞれに基準が異なるのですが、例えば輸入材で広葉樹のウォールナットの場合は、
FAS/FAS One Face/セレクト/プライム/No.1コモン/No.2コモンといった具合に分けられています。
板の大きさ、一枚の板からクリアー材(節なし)が程度とれるのかなど、定められた条件ごとに区分けされており、同じウォールナットを使用したテーブルでも材料のグレードにより価格が変わってきます。

それぞれのとれる割合はFASグレードが約10~25%、NO.1、NO2が残り約75~90%のため、FASグレードの価値がよく分かります。

ちなみにTA-0154 50mm厚テーブル最高品質のFASグレードを使用していますので、こちらもどうぞ実際にご覧いただければと思います。

リビングテーブルの形状と、その特性について

「色んな形のテーブルがあるけど、どれが部屋に適しているかわからない。」
なんとなくのイメージでリビングテーブルを決めてしまう前にこちらをご覧いただけると幸いです。

リビングテーブルの形状と、その特性について

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▽長方形

リビングテーブルを想像すると一番に思いつく形状が長方形。
実際にこの形状を選ばれているお宅が多いのも事実です。

☑使い勝手
ソファー前で使用するには最適な形状です。
横に長く、奥行は浅い設定のものが多く、ソファーで横並びに座った人それぞれが手を伸ばすと届く範囲にテーブルがくるので、満遍なく天板のスペースを使うことができます。

☑スペース
奥行が浅い設定のものが多く、お部屋を圧迫しないことが特徴です。
テレビボードからソファまでの距離が大きく取れないお宅には向いていると言えます。また、長方形のような細長い形状の家具はお部屋をすっきり見せる効果があります。

☑注意点
長方形のサイズにもよりますが、奥行の浅い長方形はソファ側からの一方通行。
対面でのご使用など、二方向でのご使用には向かない傾向にあります。
座卓としてもお使いになられることをお考えでしたら奥行きのサイズにお気を付けください。

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▽正方形

ソファ前より座卓として選ばられる正方形。
四方へ満遍なくスペースを分ける形状です。
また、多方向にソファを配置する場合には選ばれる方も少なくはないです。

☑使い勝手
座卓、またはソファを多方向に設置する場合利便性の高い形状です。
四方から満遍なくテーブルをお使いいただけます。

☑スペース
サイズにもよりますが比較的スペースを広く必要とする形状です。
特にソファ前に設置する場合は間取りをしっかり確認することが必要です。
半面、前後左右がない形状ですので自由度は高く、広い空間に対してはバランスがとりやすい形状とも言えます。
また、正方形のローテーブルは広い空間をさらに広々とみせる効果があります。

☑注意点
座卓としてお考えの方は問題ありませんが、ソファ前に設置する場合、正方形のローテーブルはスペースがとりずらいお宅が多いと思います。
設置に無理はないか確認が必要です。
また、タイトに設置すると圧迫感を感じやすい形状ですのでサイズにも気を付ける必要があります。

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▽円型


角の無い円形。
お部屋に優しさや柔らかい印象を与えてくれます。

☑使い勝手
正方形と比べると同じ直径でも天板の面積が狭いため、コーヒーカップ+雑誌等を置く程度でお考えの方には丁度良い形状です。
360度どの方向からも使いやすいことが特長です。

☑スペース
円形のローテーブルは圧迫感がなく、空いたスペースにしっくり馴染みます。
角がないのでソファからの出入りがしやすいことも円形ローテーブルの特長です。
サイズにもよりますが、他の形状と比べると左右にスペースを要しません。
正方形とは直径は同じなれど、角がない分ソファカウチソファやオットマン付きのソファのように、ソファ正面スペースに限りがある場合は特に組み合わせやすい形状です。

☑注意点
円の直径を大きくとれない場合は座卓には向かない形状です。
サイズにもよりますが、円形は直径の割りに天板面積が狭いので、ローテーブルの上でお食事したり、書き物をされるような使い方には向いておりません。

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▽変形型

既製品としては商品数は少ない変形型ローテーブル。しかし理想の形状に出会えれば思っている通りの利便性を発揮します。

☑使い勝手
理想の形状が見つかればこれ以上ない利便性を発揮します。
変形型のローテーブルは色々な形状がありますが、多い形状が「たまご型」
左右のどちらかが奥行が深く、もう一方が浅いので、例えば3Pソファと1Pソファを垂直の位置に設置する場合、1P側に広い方を向けると2台共にテーブルが手に届く位置にきます。
例を挙げるときりがないほど、お客様それぞれのライフスタイルによって選ばれる形状は様々なものになります。

☑スペース
形状により異なりますが、横幅と奥行の最大寸法を長方形に見立てて、設置できるかご確認ください。

☑注意点
サイズ感が分かりずらいことが変形型の注意点です。
しっかり横幅と奥行の最大寸法を確認してから商品を決めましょう。
新聞紙などを同じ形状に切り取って設置したサイズ感を確認することも重要です。

 

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■ BRUNCHでは~

BRUNCHでは、お客様のライフスタイルに合った家具をご提案させていただいております。

お客様に最適な、一生を共に暮らす家具探しのお手伝いをさせていただけたらと考えております。