一枚板と接ぎ合わせのテーブル、見た目以外の違いは?

木のテーブルを分類するひとつの方法として、「一枚板」と「接ぎ合わせ」に分けることができます。
「一枚板」はその名前の通り、どこにも接ぎ目がない一枚の板、「接ぎ合せ」は2枚以上の板をつなげたテーブルです。

それぞれのテーブルを比べてみると・・・


一枚板のテーブルは、切れ目なくつながった木目ということが分かります。
そして中央に曲線の木目、両端にいくについれ落ち着いたまっすぐな木目に変わっていく様子が見てとれます。
接ぎ合わせのテーブルは何枚かの板をつなげてテーブルにしています。

横から見るとさらに差が分かりやすくなっています。

このように見た目としての違いはもちろんですが、普段目には見えない部分を中心にそれぞれの違いを説明したいと思います。

 

■流通の違い

一枚板と接ぎ合わせでは流通方法が異なり、一枚板の場合は基本的に原木(丸太の状態)で仕入れ、仕入れ後に製材(カット)、乾燥させていきます。

ちなみにこのブログをご覧になっている方で、丸太の仕入れを経験している方はいないと思いますが、丸太の状態では大きさと外見しか判断する材料がなく、中身が分からない状態のため、原木の仕入れには職人の目利きによる部分が大きく関わってきます。
そのため実際に製材してみると、腐っていて使えないこともしばしば。見た目では10枚ほど一枚板が製材できそうな大きな丸太でも、実際は2~3枚しか取れないこともあります。

さらに製材後の乾燥の際に生じた割れや反りなどの不具合でテーブルとして使用できなくなることもあるため、実際にその丸太から商品になる一枚板が何枚取れるかは、未知な部分が多くあります。
乾燥にも天然乾燥・人工乾燥と段階を分けながら何年も時間を要するため、丸太を仕入れたからといってすぐには商品として完成するわけでなく、非常に手間暇がかかります
乾燥についてはこちらをご覧ください。


天然乾燥中の一枚板。
木は伐採直後は水分を多く含んでいるため、何年もかけて少しずつ含水率を下げていきます。


天然乾燥の次は人工乾燥。
天然乾燥では含水率を下げる限度があるので、気温や湿度などを調整できる倉庫の中でさらに乾燥させます。


乾燥中に反ってしまった一枚板。残念ながらテーブルとしては使えません。
このようにいくつもの振るいにかけられながら残った一枚板が今店頭に並んでいると思うと、あらためてその価値を感じます。

たいして接ぎ合わせのテーブルの材料は、既に板の状態に製材された状態で流通しています。
ちなみにウォールナットやブラックチェリーといった北米産の材は、いくつもの板をひとつにまとめた形で国内に輸入され、タモやナラなどのロシア産の場合は丸太で仕入れ後に日本で製材を行うことが多いようです。


イラストのようにバンドでまとめられたひとつの山が1バンドルです。厚みは揃っていますが、幅はさまざまなものがまとめられています。

こうして市場に流通した板材を購入するわけですが、購入はバンドル単位や1枚からなど、販売元によりいろいろと異なります。
これらは事前に製材・乾燥まで行っているため、いわば下準備が済んだ状態で流通していますので、一枚板に比べ時間、価格的なロスを少なくすることができます。

 

■作り方の違い

例えば4人掛けのテーブルの目安となる奥行き80cm以上のテーブルの場合は、乾燥による縮みを考慮すると100cm近い直径の丸太、樹種により成長の速度が違いますが樹齢にして100~200年以上となります。つまり今ある一枚板は少なくとも100年昔に生えていた木ということですね。ちょっと想像できないくらいの途方もない時間です。

直径が100cmを超える木が世界中のいたるところに生えているわけもなく、伐採すればするだけ数は少なくなっていきます。新しく木を植えようにも一枚板を採るためには100年以上の時間を要するために、年々一枚板の価格は上昇しています。それだけ一枚板は「希少」ということです。

たいして一般的なテーブルは、2枚以上の板を接ぎ合せており、仮に1枚の板が10cmとすれば10cm×8枚=80cmのテーブルが出来上がります。

その性質から一枚板のテーブルに比べると安定した供給と価格を抑えることができ、極端に言えば接ぎ枚数が増えれば増えるほど供給の安定と価格を下げることができます。
(ちなみに接ぎ合せる方法はいろいろとあり面白いのですが、それはまた別の機会で。)

ただこれもあくまでも「一枚板のテーブルに比べて」という範囲で、実際日本では高度成長期以降、広葉樹が減り続け現状は外材に頼っている状態です。一枚板にしろ、接ぎ合わせの板材にしろ、良質な材料と安定した価値を提供することが少しずつ難しくなっている現状は本当に悩ましい限りですね。

最後に余談ですが、「一枚板と接ぎ合わせのテーブルはどちらが丈夫ですか?」というご質問をいただきます。
反りや割れにたいしては、一枚板だから、接ぎ合わせだからというよりも、しっかり乾燥させているかどうかの方が重要になってきます。もちろんBRUNCHで取り扱っているテーブルはどちらもしっかりと乾燥させていますし、アフターサポートの体制もしっかりと整えております。
なのでテーブル選びの際はその点はお気になさらずにお選びいただければと思います。